奴隷タンク(6章)

<酒場用ビールタンク(以下、ビールガール)>
〇奴隷タンク自身が客の注文を聞き、体内で熟成させたビールを提供する。
 (超短距離転送魔法によって体内から直接ジョッキに注ぐことが可能)
〇接客もビールガールの仕事で、明るく愛想よく振る舞うよう求められる。
〇体内のビールは体温で炭酸ガスが気化するので時間と共にお腹の圧力が高まっていく。
 (限界を迎えないように、ビールをこまめに売り続けなければならない)

<ビール>
〇女性の体内で熟成させる特別なビール。
〇若い女性ほど人気が高い。
〇奴隷タンクの体質によって、味や香りが大きく異なる。
〇ビールガールの腹部にジョッキを押し当てると、超短距離転送魔法が発動する。
 (青白い紋章が浮かび上がり、体内のビールがジョッキへ直接満たされる)

<破裂場>
〇お腹の限界を迎えたビールタンクが最期を迎えるための小部屋
(後処理を楽にするために設置されている)
〇破裂場以外で破裂した場合は埋葬されず闇市へ売却される。
(売却後に遺体がどうなろうと誰も何も言わない)

<プロフィール①>
〇名前:リナ・グラセル(本作主人公)
〇体格:151cm/40kg/B77・W51・H79
〇最大容量:4.5リットル
〇役割:ビールガール

<プロフィール②>
〇名前:フローラ・ルージュ
〇体格:155cm/48kg/B95・W52・H82
〇最大容量:5.2リットル
〇役割:ビールガール(売れっ子)


「きゃっ!!」
フローラが私の腕を強く引く。
そのまま後ろに転んでしまい背中を床に強く打ち付けた。
衝撃でお腹が上下に大きく波打つ。
ミヂッミヂミヂッ!!!
「うぎぃっ!?」
肉を引き裂くような激痛。
だめっ、今度は…本当に割れる…割れちゃうっ!!
咄嗟にお腹を両手で抱え込む。

「こら、立ちなさい!」
フローラがニヤつきながら、私の手をお腹から引き剥がそうとする。
やめて…お願い…っ!!
こ、この手を離したら…も、もう私……
「おいっ、お前!!ビールをよこさんか!!」
「あ、悪いけどおじいさん、私はもう売り切れなの。」
この声。
さっき私を突き飛ばした老人…?
私はフローラの手を振り払いゆっくりと身体を起こした。
「ちょ、ちょっとリナ!?」
生まれたての小鹿のようにガクガクと震える膝。
それでも何とか立ち上がり老人の方を向く。
「わ…たし…でよけ…れば……」

「おぉ~、お主で良い。早くここに注ぐんじゃ。」
老人の鋭い眼光が私のお腹に向く。
ま、また殴られる…っ!?
私は思わず目をぎゅっとつぶった。
グッ!!
「うっ…」
何かがお腹に当たる。
………?
ゆっくりと目を開く。
老人は私のお腹にビールジョッキを押し当てていた。
お腹の表面に青白い紋章がふわりと浮かび上がる。
トクットクットクットクッ…
空だったジョッキがみるみるとビールで満たされていく。
同時にお腹の圧力が抜ける。
「はひゅっ、はぁ、はぁ……」
肺にすうっと冷たい空気が流れ込んできた。
目の前が明るくなる感覚。
お腹の見た目は殆ど変わってないけど身体が軽い。
たった一杯でこんなに違うんだ。
顔を上げると、老人がジョッキを口に運んでいた。
「おお、こりゃ美味い!!もう1杯じゃ!!名はなんという?」
結局、老人はそのあと4杯もおかわりした。
「リナよ、また来るからの!」
上機嫌で手を振りながら老人は帰っていった。
目の前に置かれた数枚の金貨。
私の力だけで稼いだ初めてのお金。
でも、これは全部マスターのもの。
それでも、なんだかとっても誇らしかった。

「きゃああ!!」
ガシャン!!!
何やら店の奥が騒がしい。
人だかりの中にニヤニヤと笑うフローラの姿もあった。
「や、やめてください…お客様っ!!」

続く…


投稿者 40P

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